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インプラント・ブリッジ・入れ歯の違いやそれぞれのメリット・デメリットを解説!


虫歯や歯周病、外傷などが原因で歯を失った場合には、補綴装置(ほてつそうち)で欠損
部を補わなければなりません。その際、選択肢として挙げられるのがインプラント・ブリ
ッジ・入れ歯の3種類です。近年は、欠損補綴にインプラントを選択する人が増えてきま
したが、ブリッジや入れ歯とは何が違うのか。それぞれどのようなメリット・デメリット
があるのか知りたいことかと思います。そこで今回は、インプラント・ブリッジ・入れ歯
の違いやそれぞれのメリット・デメリットについて、さいたま市浦和区の菅原歯科医院が
わかりやすく解説をします。
▼人工歯根の有無の違い
インプラント・ブリッジ・入れ歯を比較する上で第一に挙げなければならない点が「人工
歯根の有無」です。インプラントにはフィクスチャーと呼ばれる人工歯根がありますが、
従来法であるブリッジ・入れ歯にはありません。現状、失った歯を歯根から回復できるの
はインプラントしかないのです。この点は欠損補綴を検討する際に必ず知っておくべきと
いえます。
▼噛む力の回復量の違い
歯が担う本来の機能は「そしゃく」です。歯はもともと食べ物を噛むために存在している
器官なので、欠損補綴でもその機能を十分に回復できることが重要なポイントとなります
。そして、補綴装置は種類によって噛む力の回復量が大きく異なる点にも注意しなければ
なりません。
【インプラント】天然歯の8割程度まで回復
失った歯を歯根から回復できるインプラントは、噛む力を8割程度まで戻せるといわれて
います。「インプラントなら天然歯のようにしっかり噛める」という話をよく耳にします
が、それは顎の骨にしっかりと根差した人工歯根があるからなのです。
【ブリッジ】天然歯の6割程度まで回復
ブリッジによって回復できる噛む力は、天然歯の6割程度といわれています。ブリッジも
インプラントと同じ固定式の装置なので、噛む力の回復量は比較的大きいといえます。と
はいえ、ブリッジには歯根がなく、残った歯を土台としなければならないことから、イン
プラントにはどうしても劣ってしまいます。
【入れ歯】天然歯の4割程度まで回復
入れ歯は、着脱式の補綴装置で安定性が低いという欠点があります。そのため噛む力の回
復量も4割程度にとどまります。例えば、硬い食べ物や弾力性の高い食べ物を噛もうとす
ると、入れ歯がずれたり、外れたりします。場合によっては入れ歯が破損するため、食事
内容には十分、配慮する必要があります。
▼土台となる歯への影響の違い
補綴装置を選択する際には、残った歯や顎の骨への影響まで考えなければなりません。「

費用が安いから」とか「治療が早く終わるから」といった理由だけで欠損補綴の治療法を
選ぶと後悔する可能性が高まります。そこで着目すべきは「支台歯(しだいし)」への負
担です。
【インプラント】支台歯が必要ない
インプラントには、そもそも支台歯が必要ありません。顎の骨に埋め込んだ人工歯根が土
台となるので、残った歯を支えとする必要がないのです。そのためインプラントでは健康
な歯を削る必要がないだけでなく、噛んだ時の力を欠損部の骨で受けとめられることから
、顎骨の退化現象も抑制できます。これは口腔全体の健康維持・増進に大きく寄与するこ
とでしょう。
【ブリッジ】支台歯を大きく削る
ブリッジは、欠損補綴の中で土台となる歯への悪影響が最も大きい装置です。なぜなら欠
損部の両隣の歯を少なくとも2本は大きく削らなければならないからです。支台歯の状態
によっては、神経を抜く処置が必要となる場合もあります。また、噛んだ時の力は支台歯
が受けとめなければならず、顎骨の退化現象は抑制できません。
【入れ歯】支台歯への影響は少ない
入れ歯は着脱式の装置なので、支台歯を大きく切削する必要はありませんが、クラスプや
レストといった金属製のパーツを当てる部分を少量、削ることはあります。また、噛んだ
時の力は、支台歯や歯茎で受けとめることになるため、顎の骨は経年的に痩せていきます
▼見た目の違い
インプラント・ブリッジ・入れ歯には、審美面にも大きな違いが見られます。
【インプラント】天然歯に酷似している
インプラントは、見た目を天然歯そっくりに仕上げられます。それはインプラントの構造
が天然歯に酷似しているからです。
【ブリッジ】目立ちにくい
ブリッジは、複数の人工歯が連結された固定式の装置なので、見た目は比較的良いです。
【入れ歯】見た目が良くない
入れ歯には、義歯床(ぎししょう)や金属製のクラスプなどが付随しており、見た目があ
まり良くありません。
▼まとめ
今回は、インプラント・ブリッジ・入れ歯の違いやそれぞれのメリット・デメリットにつ
いて、さいたま市浦和区の菅原歯科医院が解説しました。3つの装置にはそれぞれ異なる
特徴があり、違いを比較することでメリット・デメリットも見えてくることかと思います

。とくに補綴装置で唯一、人工歯根がインプラントは、審美面・機能面・耐久面・安全面
において優れており、近年、人気が高まっている理由も頷けることかと思います。もちろ
ん、インプラントにもデメリットやリスクを伴うため、最終的にはご自身に合った方法を
選択することが大切です。